【レビュー】Netflix『Nowhere』 / 1人の妊婦のサバイバルストーリー

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Netflixの最新作『Nowhere』。スペインのワンシチュエーションスリラーである本作は、コンテナに閉じ込められた1人の妊婦のサバイバルストーリーです。

NOWHERE | Official Trailer | Netflix

本作の舞台は、難民危機の中、女性や子供が檻に入れられ殺害されるディストピア的な未来。妊婦のミアは、夫のニコと共に、自由を求めて輸送コンテナのひとつに乗り込みます。しかし、途中でコンテナが開けられ、ニコだけが移動させられ夫婦は離れ離れに・・。後で落ち合うことを誓った2人でしたが、ミアが乗っていたコンテナは兵士たちに捕まり、ミア以外全員が殺害さてれてしまうのです。気がつくと、ミアは物資もなく、家に帰るすべもないまま海を漂流。そんな中陣痛が始まって・・。

本作は、なんといっても女性が「お母さん」という立場になった時の“強み”みたいなものをメインに表現している一本。赤ちゃんをあやしながらも、コンテナの天井部分をこじ開けようと頑張ったり、魚釣りの方法を見つけ出そうとしたりするのです。「自分ならすぐに諦めそうだな・・」という、サバイバル力がないと即死するシチュエーションでミアは頑張り続けるのです。

 

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『[リミット](原題: Buried)』のような一つの場所に閉じ込められた!という作品や、『ALONE/アローン (原題:Mine) 』のように身動きが取れない!というワンシチュエーションスリラーはたくさん見てきましたが、『Nowhere』は海のど真ん中に漂流しているコンテナが舞台。生き延びる要素なんてあるのか・・・と絶望しかないその状態で、主人公を妊婦にして、しかも「生まれたばかりの赤ちゃん」という“希望の要素”を取り入れたことにより、感動できる一本に仕上がっているなと実感しました。

トキエス
トキエス

水が迫ってくる恐怖、海の生き物と戦わなくてはいけない恐怖・・みたいなのはあまり描かれていなかったことから、スリルはそこまでなかった一本でした。

ちなみに、絶望がほとんどの本作でしたが、ニコとミアの電話のやり取り(”I love you more than yesterday.” / “But less than tomorrow.”)が、とても微笑ましい瞬間でした。



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