『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』最恐ホラーは実話? 基になった「悪魔が私に殺させた事件(”Devil Made Me Do It” case)」を調べてみた

「The Conjuring」インスタグラムより引用 おともコラム
「The Conjuring」インスタグラムより引用

ホラー好きの私のお気に入り『死霊館』シリーズの最新作『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』。予告から衝撃的映像満載で、また全米を震撼させた「悪魔が私に殺させた事件(”Devil Made Me Do It” case)」を基にしていることから鑑賞前からワクワクが止まりませんでした。鑑賞して気になったのは、実際に起こった事件の詳細。映画を見た後にリサーチしてみたので、ここに残します。

あらすじ

1981年、家主を刃物で22回刺して殺害した青年アーニー・ジョンソンは、悪魔に取り憑かれていたことを理由に無罪を主張する。心霊研究家ウォーレン夫妻は被告人を救うため、姿なき存在を証明するべく立ち上がる。警察に協力しながら調査を進める夫妻だったが、とてつもなく邪悪な“何か”に追い詰められていく。(映画.comより引用)

映画『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』US予告 2021年秋全国公開

「悪魔が私に殺させた事件(”Devil Made Me Do It” case)」について

 

この投稿をInstagramで見る

 

The Conjuring(@theconjuring)がシェアした投稿

トキエス
トキエス

日本語のサイトでもいくつか紹介されていますが、アメリカの事件なのでアメリカのサイトで調べてみました。

※実際の事件を解説しているので、ここから先は映画のネタバレを含んでいます。

 

この投稿をInstagramで見る

 

The Conjuring(@theconjuring)がシェアした投稿

「悪魔が私に殺させた事件」別名「アーニー・シャイアン・ジョンソン事件」は、悪魔に取り憑かれたという主張で、弁護側が無実を証明しようとした米国で最初の裁判

弁護人は法廷で、「アーニーは憑依されていた」と主張しましたが、結局のところ、その主張が通ることはなく、アーニーは有罪判決を受けます。その後、10年〜20年の刑期のうち、5年だけ服役しました。

 

この投稿をInstagramで見る

 

The Conjuring(@theconjuring)がシェアした投稿

アラン・ボノが殺害された日

映画でも描かれているようにアーニーの恋人デビーは、アラン・ボノに雇われ、ブルックフィールド・ペット・モーテルで犬の世話をするようになります。彼女とアーニーは隣のアパートを借り、ボノは彼女の雇い主で、大家にもなりました。

事件当日(1981年2月16日)、アーニーはアラン・ボノを口論の末に殺害し、逃走します。

ボノが殺害された日、彼はデビー、アーニー、アーニーの姉妹(15歳のワンダと13歳のジャニス)、デビーの9歳のいとこのメアリーを連れて昼食に出かけ、そこでボノはワインをかなり飲んでいたといいます。その後ピザを食べて帰宅しましたが、ボノは酔って興奮していたようで、一番下のメアリーをつかんで離そうとしなかったそうです。デビーがメアリーを彼から引き離そうとしたときにアーニーが戻ってきて口論に発展。子供たちは車へと走り、デビーはボノとアーニーの間に立っていたそうです。そしてワンダはアーニーに抱きついていたそうですが、その時の様子をワンダは当時ワシントン・ポストに「彼は石のようでした」と語っています。

また当時のワシントン・ポストの報道によると、ワンダはアーニーがビーストのように唸っているのを聞いたそうで、さらには空中で何か光るものを目撃。その後アーニーはまっすぐ前を見つめながら森の中に入っていき、アラン・ボノはただ立って、手のひらに拳を打ち込んでいたそうです。その後、1、2秒の間にアランは顔を伏せ、地面に横たわりました。「彼から遠くないところに、アーニーがいつも持っていた刃渡り5インチのナイフがあった」とワンダは証言しています。

アラン・ボノは4〜5の致命的な傷を負って死亡。アーニーは現場から2マイル離れた場所で発見され、逮捕されました。当時、警察署長は、2人が怒って口論になったとして「珍しい犯罪ではない」と判断したそうです。

デビーが当時Peopleに語ったのは「この日は何の変哲もなかった」ということ。またアーニーに関してはこの事件の数ヶ月前から異変があったようで、「シャイアン(アーニー)はトランス状態になっていた。ビーストを見たと言って、うなり声をあげるんです。そしてその後、その記憶がなくなってしまう・・・まるでデヴィッドのようでした」と語っています。

 

この投稿をInstagramで見る

 

The Conjuring(@theconjuring)がシェアした投稿

アーニーは、第一級殺人の容疑で逮捕されましたが、法廷では無罪を主張。彼自身は「憑依された」とは主張していなかったそうですが、「刺したことを覚えていない」と言い、弁護士は「殺害時に悪魔に憑依された」と弁護しました。当時、1973年に公開された映画『エクソシスト』がまだ記憶に新しく、悪魔に対する信仰や関心が高まっていたこともあり、アーニーは「自分の犯罪を悪魔のせいにした最初の被告」として大きな話題となったそうです。

実際の事件と映画の異なる点

映画ではアラン・ボノがブルーノと改名されており、またアーニーは彼を22回刺しています。

アーニーが、悪魔祓いの時に、悪魔を挑発したというのは、当時ウォーレン夫妻がインタビューで証言していました。そのため、アーニーが自分の中に悪魔を招き入れ、悪魔祓い後のアーニーの奇妙な行動が報告されていることは実話のようです。

The Devil Made me do it! The Warrens. The Conjuring 3! The real story.
トキエス
トキエス

殺人事件後の展開には、刑務所にいるアーニーやウォーレン夫妻も悪魔崇拝者から狙われてしまうという描写がありますが、こちらはもちろんフィクション。

海外のいくつかのサイトでは、「“実話に基づく”かもしれないが、歴史的事件を正確に描写しているとは言い難い」とする声や「映画は実際の裁判ではなく、ウォーレン夫妻がアーニーを呪った悪魔崇拝者を追跡する完全にフィクションの物語と、行方不明の少女に関するサイドプロットに費やされている」との声もあることから、全てが全て、実話というわけではありません

しかし、最後に登場する実際のデイヴィッドの悪魔祓いの時の声や実際のニュース記事が、より観客の恐怖心を掻き立ててくれることは間違いないです。

トキエス
トキエス

ちなみにデビーご本人のインタビューは映画の特別映像でも公開されていました。

Amazonプライムでの視聴はこちら↓↓

https://amzn.to/35IslGN

参考記事:

By Demons Possessed

The Conjuring 3: How true is it to real events and where’s Arne Johnson now? 

‘The Conjuring: The Devil Made Me Do It’ True Story: The Real Case of Arne Johnson 

コメント

タイトルとURLをコピーしました