Netflixにて5月14日から配信されている『ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ(原題:The Woman in the Window)』。広場恐怖症の女性が犯罪を目撃したことから、真実を突き止めようとするサイコスリラーで、予告編のクオリティがかなり高く、個人的にめちゃくちゃ期待していました。それなのに海外の評価はかなり低い・・・という意外な結果となった本作ですが、原作との違いは一体なんなのでしょうか。今回はScreen Rantの記事を参考に解説していきたいと思います。
※この記事にはネタバレを含みますのでご注意ください。
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あらすじ
広場恐怖症のため外に出られない心理学者のアナ。向かいの家に越してきたジェーンと知り合った彼女は、ジェーンと夫アリスターの生活を覗き見るようになる。ある日、ジェーンが恐ろしい暴力に遭遇している場面を目撃したアナは警察に通報するが、アリスターは何も起きていないと主張。警察も、病を抱えるアナの言うことを信じてくれない。さらに、ジェーンを名乗る別の女性も現れ、アナは自分自身が信じられなくなっていく。(映画.comより)
ストーリー展開は、エミリー・ブラント主演『ガール・オン・ザ・トレイン』のよう。
原作との比較①デイヴィッドの役割
アナの家の地下を間借りしているミュージシャンのデイヴィッド(ワイアット・ラッセル)。広場恐怖症のアナのため、ゴミ出しなどの手伝いをしています。そんな彼は、原作の小説では脇役なのですが、映画ではかなりの重要なキャラクターとなっていました。隣人のジェーン・ラッセル(ジュリアン・ムーア)の殺人を目撃したアナは、デイヴィッドが関係していると疑うシーンもあります。また、ジェーンが実はキャサリン(通称ケイティ)という女性であると衝撃の事実を告白するのもデイヴィッドでしたね。
原作との比較②エドとオリヴィアの死
原作の最初の展開では、アナの夫であるエド(アンソニー・マッキー)と娘オリヴィアの死が明らかになります。一方で映画では、アナがエドとオリヴィアに電話で話しかけている姿が描かれていますね。そして映画のクライマックスで、エドとオリヴィアがすでに亡くなっていたことが明らかになります。そして彼らが亡くなってしまった瞬間がフラッシュバックとして描かれていますね。原作では、事故の後、唯一の生存者であるアナが誰かに発見されるまで(雪の中で)2日間もかかってしまったことが、アナの広場恐怖症の引き金になったと描かれていますが、映画にはそのシーンは全く描かれていません。
原作との比較③イーサンの衝撃事実
映画の衝撃的な結末、それは、イーサンがケイティを殺したという事実でしたね。しかしイーサンの“動機”は、映画と原作では異なるようです。原作では、イーサンはケイティが自分の実母であり、自分は両親に養子に出されたことを明かします。ケイティはイーサンと再会しようと彼の家庭を調べますが、一方でイーサンは幼少期に虐待を受けており、自分の望まないケイティの訪問にキレてしまい、彼女を殺してしまうというもの。一方で映画では、デイヴィッドがイーサンとケイティの関係を明らかにします。そしてイーサンが映画の中でケイティを殺したのは、出て行ったケイティを恨んでいたからでした。ちなみに、アナ&イーサンの物語よりも、アナ&デイヴィッドの物語の方が長く描かれていたことで、悪役としてのキャラクターが確立しないままエンディングを迎えてしまったことが残念だったという声もあります。
あまり高評価を得られなかった同作ですが、私的にはアナが広場恐怖症を克服して引っ越すシーンがとても印象的で、(期待していたよりは良くなかったですが)結構好きな映画でした。
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[参考記事:The Woman In The Window: Movie vs Book – Every Change]
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