スラッシャー vs スプラッター:その違いとは?【ホラー映画知識】

おともコラム

ホラー映画には多くのサブジャンルが存在しますが、その中でもスラッシャー映画とスプラッター映画を耳にすることがよくあると思います。似てるけど違いがよくわからないという人も少なくないでしょう。それぞれの特徴や違いを理解することで、ホラー映画の楽しみ方がさらに広がります。本記事では、スラッシャー映画とスプラッター映画の違いについて詳しく探っていきます。

スラッシャー映画とは?

スラッシャー映画は、主に連続殺人鬼が若者たちを次々と襲うストーリーが特徴です。このジャンルの映画は、視覚的な恐怖やサスペンスを強調することで観客を引き込みます。代表的な作品には、『ハロウィン』(1978年)、『13日の金曜日』(1980年)、『エルム街の悪夢』(1984年)などがあります。

13日の金曜日(1980) 予告編

スラッシャー映画の特徴

謎めいた殺人鬼:殺人鬼の過去や動機が曖昧で、観客に不気味さを与える。
ティーンエイジャーの犠牲者:主に若者がターゲットとなり、彼らの無防備さや日常生活が強調される。
閉鎖的な環境:キャンプ場、学校、家庭など、限られた場所での恐怖が描かれることが多い。
サバイバーガール:最終的に生き残る女性キャラクターが存在し、彼女の成長や抵抗が描かれる。

スプラッター映画とは?

一方、スプラッター映画は、過剰な血液表現やグロテスクなシーンを重視したホラー映画の一種です。このジャンルの映画は、観客にショックを与えることを目的としており、恐怖というよりも身体的な痛みや苦痛を視覚的に伝えます。代表的な作品には、『サスペリア』(1977年)、『悪魔のいけにえ』(1974年)、『ホステル』(2005年)などがあります。

『悪魔のいけにえ 公開40周年記念版』予告編

スプラッター映画の特徴

過剰な血液表現:大量の血液や内臓が描写され、視覚的なショックを与える。
拷問や解体シーン:人体の破壊や苦痛を詳細に描写することで、観客に強烈な印象を残す。
視覚的リアリズム:特殊効果やメイクアップを駆使し、リアルな恐怖を追求する。
心理的恐怖よりも身体的恐怖:観客の恐怖心は、精神的なものではなく、身体的な痛みや苦痛に基づく。

スラッシャー映画とスプラッター映画の違い

これら二つのジャンルは一見似ているように見えますが、その本質は大きく異なります。スラッシャー映画はサスペンスと恐怖の要素を強調し、物語の展開やキャラクターの成長に重点を置いています。観客は謎解きや追跡劇を楽しみながら、徐々に迫りくる恐怖に引き込まれます。

一方、スプラッター映画は視覚的な衝撃とグロテスクな描写を通じて、観客に直接的なショックを与えます。物語の進行やキャラクターの深掘りは二の次であり、血飛沫や拷問シーンが主な見どころとなります。

まとめ

スラッシャー映画とスプラッター映画は、それぞれ異なるアプローチで観客に恐怖を提供します。スラッシャー映画はサスペンスとキャラクター描写を重視し、スプラッター映画は視覚的な衝撃とグロテスクな描写に焦点を当てています。どちらのジャンルもホラー映画ファンにはたまらない魅力を持っており、その違いを理解することで、より深く映画を楽しむことができるでしょう。

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